白い犬とワルツを

2003年3月11日
老夫婦の愛の話し。

凄く普通の生活が描かれていて、凄く普通の愛が描かれていて・・・

でも、凄く羨ましい生活がそこにあった。

「若い頃に戻りたい?」
「最高の人生を歩んだから戻りたいとは思わないよ」

・・・・そんな人生、僕に歩めるのだろうか。
年老いた時、
「いい人生だった」
と心から思えるだろうか。

しわくちゃ顔の妻に対して、
「これからもそばにいたい」
と言えるだろうか。

僕は両親が共働きだったので、母が夜勤の時などは「おばーちゃん」の所へ預けられていた。
おばーちゃんは、小さい頃住んでいた家の道を挟んだ反対側に家があり、おじーちゃんと二人暮らし。子供はいなく、老夫婦2人だけの暮らし。そこに僕とおねーちゃんは預けられていたのです。
おばーちゃんとは言っても、血はまったくつながっていなかったけど、本当のおじ―ちゃんおばーちゃんよりも僕にとってはおばーちゃんおじ―ちゃんで、とても愛してくれました。
 今日の映画はおばーちゃん達を思い出しちゃって最初のほうから涙が流れ、悲しいというよりも、なんだろ・・・なんか、涙が流れてきました。
 小学6年生の夏におばーちゃんの家に泊りに行き帰り、道路まで見送りに来てくれて
「またね〜〜またあそびにきて〜〜〜」
と姿が見えなくなるまで手を振ってくれてました。・・・家から自転車で5分くらいだけど、遊び盛りの僕は普段は足を運ぶことが極端に少なくなっていた。
その年の秋に、おばーちゃんは倒れました。
大好きなおばーちゃん、おじーちゃん。
また遊びに来て!  と言ってたのに、おばーちゃんとはそれが最後の別れでした。
 そんな幼少時代の思い出が頭の中をグルグル駆け巡り、涙がぽろぽろと・・・
 半年後、後を追うようになくなったおじ―ちゃんの気持が今日の映画を見てわかるような気がしました。
 
「死」とは、「恐怖」でしかなかったけど、「死」へ対する考えが少し変わった。素適な人生を歩めば歩んだほど、「死」は怖いものではなくなるのだろうと・・・・

 「人生は発見の連続」
後悔でも、未練でも、なんでもなく、「発見」
映画の中のおじ―ちゃんはなんて素適な人生を歩んだんだろう。

素適な1本にめぐり合えたことに感謝です。

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