読書の日

2003年4月2日
「トパーズ」
著:村上龍

なんと言う表現が当てはまるのか・・・・
僕のボキャブラリーの中にはしっくり来る言葉が見当たらない。
是非、女性の感想を聞いてみたい、そう思った。


 次に読み始めたのは、土曜日に古本屋で買った椎名誠の古本。
 読み進めて行くと途中のページに切符が1枚挟まっていた。
 
「10.11.24  日本橋→170円 17:56」都営地下鉄の切符だ。
 
 この本の前のご主人様の切符だろう。それはきっと、朝電車の中で読んでた本を会社の最寄駅である日本橋駅についた時、ポケットかバッグの小さなポケットに本を入れていていたのだろう。いや、会社なら切符じゃないはずだ。打ち合せか何かの為に日本橋に行ったのかもしれない。打ち合せが終わり、この時間だと恐らく会社に戻ったのだろう。会社への切符をポケットに突っ込み電車に乗った。降りるとき、

「あれ?切符がない・・・」

ってあせって、探しても探しても切符は見付からずに、結局170円もう一度払って改札を出たに違いない。切符は栞のように本に挟まったままだったのだ。しかも、4年半もの間、じっと挟まれていたのだ。それが俺だったら、苦しくてとっくに発狂していただろうけど、それは切符ときたモンだから発狂することも出来ずにただひたすら黙って挟まれていたのだ。そして、俺がたまたま目黒で買った古本の中に君がいたんだ。4年半もの間いつ見つけ出されるか知らないにもかかわらず、黙っていたのだ。

 この切符1枚からこんな風に当時のご主人様の事を僕が勝手に想像しているなんて、元ご主人様は考えてもいないだろうし切符をなくしたことすら忘れているだろうし。それがどうしたって?

 どうもしないよ。

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